「山崎さん」
ちらちらと振り返りながら歩く君に、俺は口端を少し上げる
それでは隠れて君を護っている意味がない、と何度言っても、
君は街中で、姿を隠した俺を探す
このまま気をそぞろに歩いては危ない、と仕方なく君の隣を歩けば、
君は嬉しそうに右手を差し出した
「君?」
俺はその意味が分からずに
何も出来ずにいると、君は声を上げて笑って、
「手を繋ぎましょう」
そう言った
俺は驚きでしばらく言葉が出せず、
無理矢理繋がれた手は、まるで、